2018年8月10日
ダイバーは嫌われ者・ダーッ!
「トロパラ・ファイト・クラブ」のハラちゃんでぇ~す。
目を瞑って想像してみてほしい。
あなたが珊瑚の上を泳いでいるカワイイ魚になったとしよう。
突然、自分よりも遥かに大きい訳の分からん物体(ダイバー)が、何やらブクブク凄い音を出しながら現れる。
魚になったあなたはどうするだろうか?
まぁ、ビックリして逃げるか隠れますわなぁ。
という事で今回はビックリして逃げ隠れする、スズメダイとのファイトをご紹介します。
小さいながらも、華麗で、超可愛く、超格好良い、自分の中では、戦うアイドルでもあった「キューティー鈴木」並のアイドルの登場です。
「スプリンガーズデモイゼル」
この魅力たっぷりのスズメダイは、同じ珊瑚に何匹かいるので、個体を選ぶことも可能な被写体です。
トロパラのマル秘?ポイントには、セブ島最強(勝手に思うてるだけですが)のスズメダイ・ワールドがある!
但し、いくら魚のが数多くても、ダイバーは嫌われ者なので、どんなアプローチをしてもスズメダイ達は隠れてしまいます。
この手のスズメダイとガッツリと撮影するポイントは、我々の存在を受け入れてもらう事、ズバリ「お友達」になってもらうのだ!
ということで、手っ取り早く「お友達」になるお勧めの方法をお伝えしますね!
まず、スズメダイとガッツリファイトするには、我々の大きな体の動きを最小限にする必要があります。
・選べるのであればなるべく小さな縄張り(このスズメダイの場合は小さな珊瑚)を探す。
縄張りが小さいと、魚の動く範囲も狭いのでファイトがし易い。また、縄張りは幼魚になるほど小さくなります。
・仕上がりイメージを想像し魚を選ぶ。
背景を抜きたい、ここの珊瑚を入れたい、何匹か一緒に撮影したい、などにより自分のイメージに近い場所にいる被写体を狙うようにする。
また、後から被写体をコロコロ変えるよりも、ファイト前にターゲットを決め、同じ被写体と長く付き合う方が魚が早く慣れてくれる。
・ファイトし易いポジションを選ぶ。
先にポジションを決めておくことで、必要以上にスズメダイを刺激しないで済む。同じ姿勢で長時間ファイトできる場所を選ぶのも大切だ。
ある程度決まればポジションを取り、ファインダーを覗きポジションや背景が、自分のイメージに近いかどうかを確認してみよう。
なんだかんだしている間に、魚達は様子を見る為出たり入ったりしてきます。
次に、刺激を与えないよう慎重に魚の動きを観察するのだ。
あちこち素早く動いているものの、隠れる場所、出て来る場所、ある程度決まった動きをしているのが分かります。
ここでもファイトは可能ですが、出て来た瞬間にファイトを仕掛けるのは、メチャ早いモグラ叩きゲームをしているようなもの。
必死に追いかけ回すのではなく、最小限の動きでファイトができる場所を探すのだ!
「この物体はもしかしてお友達かも?」と相手が感じはじめると、魚の動きが少しずつ大胆になってきます。
その動きの中で魚の動きが一瞬止まる場所を狙え!
出て来ては止まる場所、捕食をする時に止まる場所、こちらの方向を気にする時に止まる場所、など魚の「お気に入りの場所」を見極めよう。
魚の行動が活発になり珊瑚から出てくるようになれば、「お友達」になってくれたも同然。但し、こちらの大胆な動きにはまだまだ敏感なので、くれぐれも刺激を与え過ぎないように。
ある程度魚の動きが分かれば、魚の「お気に入りの場所」にレンズを向け、ファイトを開始するのだ。その付近にピントを合わせておけば、魚が来た瞬間に最小限の動きでファイトが出来るぞ!
ファインダーを覗きながら待つのだ!
相手がピント付近に来た瞬間を狙え!
射程範囲に入った瞬間!
素早く目にピントを合わせ!
シャッターを押せぇー!
再び射程範囲に入ってきた被写体に!
素早く目にピントを合わせ!
シャッターを押せぇー!
ファインダー越しに魚を追いかけ!
止まる瞬間を狙い!
シャッターを押せぇー!
魚の素早い動きに対し、目にピントを合わせるのは結構難しい。
ワテもかなりの老眼だが、まだまだ負ける訳にはいきまへん!
数打ち当たれやん。
チャンスと思えば躊躇なくファイトを繰り返そう。
呼吸や動作などに反応して、魚達は逃げ隠れするかもしれないが、「お友達」なっていれば、また直ぐに「お気に入りの場所」に戻って来るはずだ。
また、ファインダー内に他の可愛い子ちゃんが入って来るかもしれない。目移りし過ぎると、別の動作が必要となる為、せっかく仲良くなった「お友達」に嫌われるかもしれないぞ。
なるべく長く付き合った「お友達」とファイトを続けるのがお勧めだ。
時には、仲間や恋人、ライバルが入ってきて、リング内が賑やかになるようなオマケもある。
画像は、後ろのライバルがもう少しずれていれば面白かったなぁという1枚。
興奮して鼻血が出ても、激しく出る排気を抑え、最小限の動きでファイトを繰り返そう!
きっと楽しいファイトが待ってるぞ!
PS:
目を瞑って想像しよう。
あなたが南国の珊瑚礁を泳ぐ綺麗な魚に変身したとする。
手にカメラを持ち、スーパーマンが飛んでいるようなスタイルでダイバーが突進してくる。しかもマスク越しの目は必死だ!
魚に変身したあなたは危険を感じ、穴の中に逃げ込む。
落ち着く間も無く、逃げ込んだ穴の中にカメラや顔を突っこんでくる。
「何処行きよったぁ」
魚に変身したあなたはどうするだろうか…
我々ダイバーより泳ぎの下手な魚は殆どいない。
魚達は海のスペシャリストである。
追いかけ回しても無駄なのだ。
常に「お友達になってぇ~なぁ」という謙虚な気持ちで接しよう!
魚との友達付き合いも大切だ!
よーし、行くぞー!
1・2・3・ファイト・ダーッ!